どて焼きの名店 味のお福 【三重県伊賀市】

こんにちは!オユキです。
今回は三重県にあるどて焼の名店、「味のお福(あじのおふく)」を紹介したいと思います。
場所は三重県の伊賀市。
奈良県と三重県を繋ぐ主要幹線道路の名阪国道沿いにあります。

この名阪国道は関西在住の人にはけっこう重要な道でして。
国道25号線バイパスで自動車専用道路。しかし高速道路ではないという位置づけ。
でも開始地点も終了地点もどちらも高速道路にダイレクトに繋がっていて、しかも看板の色も高速道路と同じ緑色なのです。
しかし高速道路ではないので制限速度は基本的に60kmです。(一部70km)
高速道路からダイレクトに繋がっていたり、一部を除いて作りが殆ど高速道路と似ているので、多くの車が80km~100kmほどで走っています。
だがそこを狙う覆面パトカーも多く、速度超過で切符を切られている車を時々見かけます。
とは言え、名阪国道は大阪から名古屋まで最速で到達できる物流の大動脈でもあり、警察も悪質な速度違反でなければ捕まえる事は滅多にありません。
ここを時速60kmほどで走っているとかえって危険であり、他の車の流れに乗って80kmほどで走っていれば覆面に怯える必要はありません。

名阪国道にはいくつもの休憩所やパーキングなどがありますが、高速道路ではないのでドライブインや道の駅という扱いになっています。
中にはハイウェイオアシスのような規模の休憩所もあり、高速ではないので一般道からも入れます。
そんなドライブイン・休憩所の1つ、伊賀上野PAの中に昔から続くどて焼きの名店があるそうなのです。
そこで、早速ワタクシオユキは偵察へと行って来たのでした。

味のお福 01

やってまいりました! ここが【味のお福】のある伊賀上野PAです。

何というか、どちらかと言うとしょぼいPAに属します。。
トイレがあるだけ?と勘違いして素通りする人も多そうな、あまり目立たない感じです。
草もボーボーだったり、トイレもちょっと古そうだったり。
本当にこんな場所にどて焼きの名店などあるのでしょうか?

味のお福 02

駐車場区画を仕切る柵の反対側を見ると確かに店らしき建物がある。

味のお福 03

っていうか廃墟!?

まさかの廃墟。営業している気配はない。窓ガラスは割れて段ボール張ってあるし。。
SERVICE AREA レストラン 伊賀上野 という看板がかつての繁栄を思わせてくれる。
なんだか切ない。

味のお福 03-1
自販機コーナー的な場所は一応現役のようだ。
しかしなんとも味のあるレトロなサービスエリアだ。
これは以前紹介させていただいた昭和レトロ自販機のカテゴリーに入るのではないだろうか。

味のお福 04

左手を見ると、焼肉屋はあるが。。こちらは廃墟というわけではなさそうだが、営業している気配は感じられない。

まじかよ。本当にあるのかよ?
事前情報がなければまずなかなか入る事がないパーキングエリアだと思うし、事前情報があっても多少不安になってくる。
だが、右手を見ると、、

味のお福 05

あ、なんか営業してそうなお店がある。

ほとんど廃墟と同じような建物古い建物である事は間違いないのだが、確かに営業している。
活気があるのだ。そして大きく、「お持ち帰りできます。」「どて焼」と書いてある。
間違いない。ここがお福や!こんなん事前情報がなければ見つけられるわけないわ!!

味のお福 06

近づいてみる。

おおおお。。これは、なんという昭和を感じさせてくれるノスタルジックな外観。。
昨今流行りのインスタ映えなどという言葉とは無縁。
いや逆におしゃれさとかがなさすぎて、インスタ映えするのか?
若い女子からすればこれは逆にありなのか?
まあしかし、建物は古けれども活気があります。現役バリバリという感じ。
小さなパーキングエリアの、それも廃墟の一画にあるのだからなかなか普通には入ろうと思えない。
だが逆に考えてみれば、レストランなどが廃業してしまったようなPAで未だにこの店だけが営業しているということは、名店の可能性が高いという事である。
客が来なければ商売は出来ない。
お世辞にも集客力が高そうなPAには思えないこの場所で営業を続けていく事が出来るのは、多くの客に愛されているからだ。
一見さんには少し入りにくい雰囲気だが、ここは勇気を出して入ってみる。

( ^ω^)/いらっしゃいませー

オッケー。大丈夫。一見さんお断りなどということはない。
店主のお父さんとお母さん、そして息子さんらしき人が温かく迎え入れてくれた。

味のお福 07

店内

うーん。この趣。完璧ですね。昭和です。
それでいて綺麗に掃除は行き届いており、ひたむきに営業を続けてきた名店の貫禄を感じます。
そして客層は主にトラックドライバーなどの常連さんばかり。
ガテン系っぽい人が多く、やはり女子だけで入るのには勇気がいる店なのは間違いなさそうだ。

味のお福 08

壁にはメニューが貼ってあります。どて焼き定食 1200円。何度か価格改変をしてきた形跡がある。

どて焼きをメインとして、げそ焼きやおでん、ビールやお酒、お茶漬けなどがあります。
この黄色いメニュー札がまた良いじゃありませんか!
昼間っからおでん・どて焼きを肴に飲んでいるおじさんが常駐していそうです。
ですがここはパーキングエリア。意外にも飲んでいる人はそんなに多くはありません。
オユキはもちろんどて焼きが目的でしたので、迷わず「どて焼き定食 1200円」を注文。
定食で1200円というと少しお高い感じがする。
場所も街の中心地というわけでもないし、こんな場所でなかなか強気な価格なんじゃないのか?
と思ってしまうのが正直なところ。
そして人は価格が高いと評価が厳しくなる。
同じ美味しさでも、500円と1000円ではやはり評価が変わってくるのだ。
1200円というちょっとお高めの定食で満足させてくれるのか、お手並み拝見と行こうか!

(`□´)ノどて焼き定食ください
( ・ω・)/ごはんは大中小どれにします?

そう。ご飯は大中小が選べるのだ。価格が変わるわけではない。
大!と言いたいところだが、ここはガテン系の人が通う店。
とんでもない量が出てきそうなので中にしておいた。
注文を受けた瞬間から手際よくごはん、どて焼き、味噌汁などが盛られていく。
どて焼きは火を点けっぱなしで煮込んでいる為、注文を入れてから完成までの時間は超速である。
すぐに食べる事ができる。これはドライバーなどにとってはありがたいメリットだと思う。

味のお福 09

( ^ω^) おまちどうさま

うほっ!すげえ美味そう!!っていうか でもかなりご飯の量多い!
どて焼きは牛すじ肉などを味噌や砂糖などで煮込んだ物。
最初に肉やモツを鍋の中央で焼き、鍋の周りに塗った味噌を溶かし込んでいくから「どて焼き」という呼び名になったそうだ。

味のお福 10

ネギが乗っているので彩りも良く食欲がそそられる。

野菜やこんにゃくなどは見えません、肉だけで作ったどて焼きかな?
トロっとモツが溶けかかっており、肉の甘味を感じさせるような良い香りがします。

( ^ω^)/いただきまーす!
(´~`)モグモグ
( ̄~ ̄)・・・・・・

こ、これは。。
超うめぇえぇえええ!!!
めっちゃ美味い!間違いなく今まで人生で食べてきたどのどて焼きよりも美味しい。
程よい味噌の甘味、溶けかかった肉の深い味わい、絶品と言っても過言ではないと思います。
スジ肉やメンブレン、アキレス腱などのモツがどれも最高の柔らかさにまで煮込まれています。
そしてまるでバターのような芳醇な香りがあるのです。
しっかりと肉の臭みを取る処理が行われているのでしょう。嫌な臭みやクセは一切ありません。
少々味は濃い目。
やはりドライバーや肉体労働の方は汗を多くかきますから、これくらいが求められるのでしょう。

味のお福 11

ご飯にON!

これが美味くないわけがない!
白米との相性は抜群なのは言うまでもない。少々濃い目の味付けなのでご飯が進む進む。
こんなもん毎日食ってたらヘモグロビンA1Cがどんどん上がる。
間違いない。これは危険な食い物である。美味すぎるので毎日食べてはいけないやつだ。

味のお福 12

各種調味料もあります

唐辛子や山椒などを振りかけて、味に変化を付けるのもまた良い。
美味い美味い。とにかく美味い。
味噌汁もやはり味が濃い目の為、ご飯が多い方がバランスが良いかもしれません。

味のお福 13

完食

夢中で食べて完食でございます。
いやあ、これは凄い。伊達にどて焼きで長年営業を続けているわけではありませんでした。
定食1200円の価値はあるのか?という事ですが、間違いなくあります。
というかむしろもっと高くてもこれは食べたいと思える、というほどに美味しいです。
ぜひぜひ、多くの方に食べてもらいたい珠玉の逸品だと思います。
男性はもちろんですが、女性の方にも。
これを食わずにどて焼きを語るなかれ!という美味しさですよ。

味のお福 13-1

スタッフ募集!? ここで働けば秘伝のどて焼きレシピを盗めるのだろうか??

あまりに美味しかったので、オユキは名阪国道を通る際には必ず立ち寄る店になってしまいました。
そしてどて焼きはテイクアウトも可能です。オユキは迷わずテイクアウトもしました。

味のお福 14

テイクアウト どて焼き 4人前

プラのトレーに入れてラップをかけると言うトラディショナルな技。
こぼれそうじゃん!と思われるかもしれませんが、達人的なラッピング技術によって全くこぼれません。
ネギを付けてくれるのも嬉しい。
しかしトレーのままだと冷蔵庫に入れづらいので、、

味のお福 15
オユキはでっかいタッパに移し替えます。

味のお福 16
冷蔵庫に保存すると、このように油分が凝固して白く固まります。
しかしこの脂は決して捨ててはいけませんよ。旨味がたっぷりです。
そして上質な脂なので決してしつこくありません。このまま温めて食べてください。
家なら運転の必要がないので、このどて焼きを食べながら焼酎を飲むなどという至福の贅沢を味わえます。
もうたまらん!!
オユキは半分くらいはそのまま食べ、残った半分は勿体ないのでコンニャクや豆腐などでかさ増しして食べます。

味のお福 17

かさ増し お福のどて焼き

お福のどて焼きを鍋などに入れ、コンニャク・豆腐などを加えて煮込むだけです。
もちろんニンジンや他の野菜を入れても良いと思います。
肉の旨味濃度は落ちますが、やはりかさ増ししてもなお美味いです。
そして量が増えるのでホクホクです。日本酒などでやるのも良いですね。
ぬる燗がお勧めです。濃厚な味わいなので、純米酒などが良いかもですね。

ちなみに、、、

味のお福 18
味のお福は不定休であり、夜も早めにシャッターが下りてしまうのですが、
上写真のように灯りが点いていれば諦めないでください。

味のお福 19

この状態でも閉店しているわけではありません

店の入り口はこのようにシャッターが下ろされていて多くの人が諦めて帰ってしまいそうですが、
この状態でもちょうちん横の扉を開けると、

( ^ω^)/いらっしゃいませー

となります。
テイクアウトはもちろん店内飲食も可能ですので、灯りが点いている限りは勇気を出して入ってみてください。
本当に閉店していると、灯りは全て消えています。
伊賀上野PAは高速道路ではない名阪国道の休憩所なので、一般道からも利用可能です。
名阪国道は高速ではありませんが、自動車専用道なので125cc未満の原付や自転車、徒歩などでは進入できません。
しかし一般道側からならば大丈夫です。

味のお福 20

伊賀上野PA付近の一般道

一般道はこんな感じの細い道です。迷わないようにカーナビなどを使ってください。

味のお福 21
こんな感じで、専用道側と一般道側でパーキングが柵で仕切られています。
お福側に駐車されている自動車は一般道側から進入したものですね。
また、伊賀上野PAは名阪国道の下り側(三重→大阪の方向)だけにありますので、逆方向からは一般道へ降りてからでないと入れません。

いやはや、何はともあれお福のどて焼きの見事なまでの美味さかな。
名阪国道を通る機会がある方はぜひ、一度味のお福へ立ち寄っていただきたいと思います。

それではみなさん、ごきげんよう ( ^ω^)/~~~

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