和歌山県【時三】

かなり前に和歌山ラーメンの店をブログで紹介した事がありました。
傾いたラーメン屋で有名だった丸豊は現在新店舗になり傾きが無くなったそうです。
丸三は今でも時々食べに行きます。間違いなく美味しいのです。
決してその二店だけしか和歌山ラーメンの店を知らないわけではなく、何十軒も行った事があるのですが、あえてブログに書いて人にお勧めしたい!と思える店はそう多くありません。
が、紹介すべきなのに何故か書き忘れていた店があります。
それが今回紹介する中華そば時三(ときぞう)です。
実は時三はオユキが人生で初めて入った思い出深い和歌山ラーメンのお店です。
初めて入ったにも関わらず当たりだったです。美味しかった。
当然ブログにも一番最初に書こうと思ったのですが、丸豊と丸三の記事を書いたまま忘れておりました。
(;^ω^)スマソ

場所は和歌山市の中央。
超有名、和歌山ラーメンと言えば井出商店!の井出商店のすぐ近くです。
(ちなみにオユキは井出商店はあまり評価しません。丸三の下位互換としか思えませんでした。)
駐車場はありませんので、付近のコインパーキングを利用します。(激安です)

時三 01
見よ!このストイックな外観を!

昭和を感じさせる硬派な風格漂う店構え。
実は時三は夜しか営業していないお店です。
19:00~翌3:00という営業時間。完全に呑んだ後に一杯!の店です。
オユキが時三に初訪問したのはかれこれもう11年前。2009年の事でした。
バイクで和歌山南部をツーリングして、帰りに渋滞に遭遇。
和歌山市を通りかかった時には既に夜10時を過ぎていて、多くのお店が閉まっていました。
(和歌山は閉店が早い!地方都市全般に言えるが。。)
当時はまだスマホなどはなく、ガラケーです。ガラケー。
お昼ご飯も食べずにツーリングしていたオユキはお腹ペコペコ。
和歌山市内で和歌山ラーメンを食べよう!と思ったのですが、全然お店が開いてないんですね。
疲れてるし、その疲れでバイクを立ちごけさせたりで散々。
路肩にバイクを停めて少し散歩をして夜風に当たろうとしていたのでした。
その時にふっと、眼前に現れたのが時三でした。
スマホなんかないから情報はゼロ。
ただ、「なんか美味そうだこの店!」という己の直観だけがありました。
こりゃ入るっきゃないぜ!

( ・ω・)/ チワーッス
(。-`ω-)いらっしゃい。。


決して愛想が良いわけではないが、悪いわけでもないご主人が出迎えてくれました。
誰かに似ている。ああ、岡本太郎だ。
きっとラーメンを爆発させているのだろう。岡本太郎 → (。-`ω-)

時三 02
店内

そして店内は外観を超えるストイックさだった。
カウンターのみ。余計なものは一切ない。
失礼だが、公衆便所ですか??という見た目の床タイル。
そして地下鉄の駅構内でしか見ないような古風な感じの業務用エアコン。
水はセルフ!映画のセットかと思えるような昭和感丸出しの椅子!
インスタ映えなどという流行りの文化とは無縁のスパルタンなビジュアル!
完璧だ!絶対美味いに決まってる。( ゚Д゚)

店内が一切の工夫がない昔のままの状態で営業が続いているという事は、味が良いという事だ。

時三 03
メニュー 2009年時のもの (現在は価格改定)

中華そば、チャーシューメン、もやし中華、焼めし、ギョーザ
以上なり!余計なメニューは無い!
(もやし中華と焼めしの間の空間が気になる。。ヒラメのカルパッチョ・紀州産完熟柿を添えて とかがあったのだろうか。)
初訪問時は中華そばを注文するべきなのでしょうが、オユキはもやし中華に興味を持ちました。

( ・ω・)/ もやし中華1つ。 あ、あと焼めしも!
(。-`ω-)・・・

無言かいっ!!
でもすぐに厨房に向かって作業を始めたので注文は通じています。
お腹がすいていたので焼めしも一緒に頼みました。
待つ間ふと天井を見る。

時三 04

(;゚д゚) こっ、これはっ!!
見事な魚拓だ。なになに?

平四年七月十八日 和歌山市紀ノ川 時岡敬三

ときおかけいぞう!そうかっ!岡本太郎は時岡敬三だったのか。
だから店名も時三なのか。ふむふむ。(-ω-)ナルホドニャ

なにやら厨房ではもやしを炒めている。
これが物凄い量!えっ??一人分だけど、注文間違えてない?と思うほどの大量のもやし。
ワッシャワッシャ炒める。中華鍋をふるう腕前は確かなものを感じる。
火力の強いコンロで炒められるもやしの良い香りがしてくる。
麺も同時進行で茹でていて作業の手際も良い。

(。-`ω-) はい、もやし中華

時三 05
もやし中華

(ノ`□´)ノおおおおお!!
これは美味そうだ!すげえモヤシの量!二郎かいな!って量。
和歌山ラーメン野菜マシでっ!って感じ。
いただきます!( ^ω^)/

うん!シャッキシャキのモヤシが凄く美味しい。
高火力で短時間炒めているから、しっかり火が通っているのにしなしなしていない。
シャキシャキシャキシャキ(´~`) うめえぇぇえええ!!
太モヤシじゃなくて細モヤシなんですよ。そこがまたね、凄く良い。
細モヤシだから良くスープが絡んでくる。
ネギと人参も良いアクセントになってる。中華鍋で炒めた香ばしい野菜の香り。

時三 06

麺は和歌山ラーメンの王道。細麺ストレート。かん水強め。
初訪問時和歌山ラーメン初体験だったのですが、時三のラーメンは車庫前系というそうです。
和歌山ラーメンは大きく分けて、豚骨の強い井出系と、醤油の強い車庫前系があります。
いずれにしても豚骨がベースなのですが、車庫前系はあっさりで醤油が強い。
もやし中華はこの醬油ベースのあっさり豚骨に野菜の旨味がたっぷり染み出していてウマウマ。
決して特徴の強いスープではないのですが、シンプルな醤油味で飽きがこない。
野菜の甘味と醤油の旨味、かんすいの強いしっかりとした麺の相性抜群!
最高やでっ!ラーメンは爆発だ!(ノ`□´)ノ

ふと厨房を見ると、焼めしを作っている。
その煽りが凄い。プロの煽り。全盛期の2ちゃんねらー並みの凄まじい煽り。
米が中華鍋の中でワッシャワッシャ宙を舞っている。

(。-`ω-) はい、焼めし。

時三 07
焼めし

素晴らしい!エークセレーェントッ!! ナタリアはどうだい?
パラッパラに炒まっている。しっとり系チャーハンも美味しいが、こいつはパラパラのやつ。

時三

これが大当たり。もしかして中華そば以上に美味しいかも?ってくらい。
まず卵が凄く多い。具はチャーシューにネギ、少々の野菜といたってシンプル。
しかし火の通りが素晴らしい。全部しっかり炒まっているのに一切焦げていない。
卵も高火力で一気に熱が通っているから、とても良い香り。
塩の塩梅もドンピシャ。すっげえ美味しいチャーハン。
ラーメン屋じゃなくて中華料理屋で出てきておかしくないレベル。

時三 09

ラーメンのスープ飲みながら焼めし食べて、のコンボが最高!
うんまいうんまい!腹減ってる時は悶絶ものですわ。
シャキシャキ(´~`) パラパラ(´~`) ハフハフ(´~`) ゴクゴク(´~`)
こりゃ最高やで!!(^ω^)/
ツーリングで冷えた体も心も温まって昇天してしまいますわ!

ヽ(`Д´)ノこれぞ爆発!ラーメンは爆発なのだ!! … (-ω´-。) 何言ってんだこいつ。。

うーん。やっぱりオユキの感は正しかった。
美味しそうな面構えの店はやっぱり美味しい。
客が注文していない間もネギを刻んだり、ご主人はきっちりとした仕事をしている感じでした。
店内設備は確かに古いけど、しっかり清掃されていて清潔です。
偶然見つけた時三でしたが、やはりコアなファンは結構いるようで。
和歌山では知る人ぞ知るお店の様です。
その後も時々通っているオユキですが、2020年現在も営業しております。

時三 10
2020年のメニュー

中華そばは650円、もやし中華は900円へと値上がりしてしまいました。
まあ二度の消費税アップもあったし、野菜は価格が上がっているから仕方がない。
それでもやはりここのもやし中華は唯一無二。食べる価値あり。
ちなみに一度、

( ^ω^)/ もやし中華大盛りで!
と頼んだら、
┐(´д`)┌ もやし中華は大盛り出来ないよー。こぼれちゃうよー。

と言われてしまいました。時三の岡本太郎は決して恐い人じゃなくて実はチャーミングです。
たまに奥さんなのか内縁の妻なのか飲み仲間なのか分からない人が配膳してくれる事もあります。
なんかスナックのママ?みたいな人。
夜しか営業していないし、時三のご主人はなかなか面白い人生を歩んでこられた方なのかなあ?
などと勝手に想像したり。

時三 11
2020年時点の店構え

2020年現在も変わらずお店がありますが、2009年の写真と比べると提灯が無くなってる!
2018年に関西を襲った台風21号(チェービー)で飛んでいったのでしょうか。
ちなみにチェービーにはオユキの自動車も破壊された。
絶対に、絶対に許さんぞチェービー!
じわじわとなぶり殺しにしてくれる! ヽ(`Д´)ノワァァァアア

2009年時点でも時三のご主人は少し年配に見えましたが、今では更にお年を召された様です。
10年後、この店はあるだろうか?体力が続かなくなったら引退だろうなあ。
中華鍋の煽り大変そうだもんね。あのご主人は煽れなくなったら引退するタイプだな。うん。
いつか食べられなくなる味。それはどんなお店だって同じではありますが。。
でも時三さんは跡継ぎ絶対いないよな、と思う。
ご興味がある方、和歌山を訪問された時はぜひ食べてみてくださいませ。

それではみなさん、ごきげんよう ( ^ω^)/~~~

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