沖縄県 本部町の名店 【きしもと食堂】【石なぐ】【牛まぁ~】【車えび食堂】

沖縄県本部町(もとぶちょう)は沖縄県北部に位置する町です。

那覇からだいぶ離れていますが、のどかな町で沖縄を満喫できる。
特にジンベエザメが泳ぐ大水槽などがある「美ら海(ちゅらうみ)水族館」は全国的にも有名です。
動物園、そして水族館に微塵も興味がないオユキはもちろん全力でスルーしたのであった。
(イイワケすると、土日で混んでるタイミングで嫌だっただけどす。。)

そんな本部町にはおいしいお店が沢山ありました。その中から4店を紹介しようと思います。

※2024年現在、牛まぁ~と車えび食堂の2店は既に閉店された様です。
ですが当時の感動と思い出という事で、そのままブログに残し続ける予定です。


まずは沖縄そばの名店、「きしもと食堂」
今回オユキがお邪魔したのは本部本店から少し離れた場所にある八重岳店。

ここは大きな駐車場があるので、レンタカーで周る人などにおすすめです。

入店してすぐに「きしもとそば(大)」を注文。

ほどなくしてやってきた「きしもとそば」 実にうまそう。 ( ^ω^)
そばと言っても、本州の人間にとっては「うどん」に近い。
沖縄そば定番のお肉とかまぼこ、そしてネギというシンプルな構成。
スープを飲む。実にうまい!
カツオがよくきいたお出汁で、深みのある味。
コクがあり、スープだけでも飲み干したくなるおいしさ。
沖縄そば・ソーキそばのお店にはいくつか行きましたが、ここのお出汁はピカイチ。
やはり名店だけのことはある。
きしもと食堂ではガジュマルなどから作られる「灰汁(はいじる)」から作られる麺を使用している。
昔、かんすいが高価だった時に代用として使い始めたものらしい。
今日では灰汁で作られた麺の沖縄そばを「木灰(もっかい)そば」と呼ぶらしい。
その麺はザラっとしていて噛みながら食べるような麺。
でも決して固いという感じでもない。
かと言って柔らかくはなく、讃岐うどんのような粘るコシとも違う。
非常に素朴な印象を受ける麺で、観光客に「これが沖縄そばかあ」と思わせる力がある。
トロトロに煮込まれたお肉との相性もバツグンです。

沖縄そばのお店には必ず置いてあるコーレグス。
これは沖縄の調味料で、唐辛子を泡盛に漬け込んで作られたもの。
激辛である。しかしこれを入れて食べるとなおさらうまい!
辛いものが好きな人はぜひ入れてみてほしい。
沖縄そばには骨付き肉を入れた「ソーキそば」や、ばら肉を入れた「三枚肉そば」など色々なバリエーションがある。
お店によって味も違うので、讃岐うどん巡りならぬ、沖縄そば巡りも実に楽しそうである。

さて次に紹介するのは本部町にある沖縄料理のお店「石なぐ」

ここは本格的沖縄料理を食べさせてくれるお店。
ランチ営業もやっているらしい。オユキは夜にお邪魔しました。

お店に入ると、その日のおすすめメニューが書いてある。

島らっきょうの塩もみ
沖縄に行ったらどうしても食べてみたかった「島らっきょう」
そのお味は、、感激の一言
辛くないのに、それでいて香りは豊か。
ネギとらっきょうのいいとこ取りをしたような印象。
もうこれだけあればビール7兆杯くらいいけんじゃね!?と思いました。
夏でも食べられるそうですが、冬のほうが旬らしい。オユキは3月に食しました。
たった一口食べただけでもう島らっきょうの虜になってしまいました。ほんとにおいしい!
(余談ですが、島ラッキョウに感激したオユキは沖縄のスーパーなどで購入して家でも作ってみたのですが、辛みを上手に抜くのが手間だし難しい。やっぱお店は凄いと思いました。)

この他にも海ぶどうやお刺身、グルクンのから揚げなどを堪能。
どれも非常においしかったです。
このお店は沖縄にしてはちょっとお高い価格設定でしたが、価格以上の価値がある高クオリティーの料理ばかり。
一言で表現するなら、ハイクオリティー沖縄料理居酒屋!
味はピカイチ!間違いないお店でした。


その石なぐにほど近い場所にある居酒屋が「牛まぁ~
※2024年現在再度調べましたところ、既に閉店されたようです。。

ここは夜は居酒屋、お昼は定食屋さんというお店。
本部町の中心地にあります。
「ぎゅうまぁ」って読んでたけど、どうやら「うしまぁ」らしい。
さて、なぜこの店に来たかと言うと、ズバリ「ヤギ料理を食べてみたい!」という理由からです。
けっこう何だって食べてしまうワタクシ。珍味だろうがなんだろうが「うまいうまい」と食べる。
好奇心の塊だから虫だろうがなんだろうが食えるものはなんでも食べてみたいという性分。
そんな私は以前から「ヤギだけは食えなかった」と多くの人が言うのを耳にしていました。
「私も食べられないのだろうか?」などといつも疑問に思っていたので、沖縄へ行った際には必ず食べようと決めていたのです。
そこで本部町でヤギ料理を出してくれるお店を探したところ、この牛まぁ~へとたどり着いたのです。
まずお昼に入りました。ヤギ肉が目当てのオユキは、「ヤギ汁定食」を注文。

おおお (ノ゚ο゚)ノ白濁したスープ。濃厚な味が想像される。
好き嫌いなく食べる友人でも「ヤギは無理だった」などと言っていたので、ちょっと緊張。
 (^ω^;)
さて、一口飲んでみる。。。
おお。。 おお。。
わかる。わかる。

何がわかるって? 「ヤギだけは食えなかった」と多くの人が言うのがわかるのだ。
だが同時に、沖縄の人が「ヤギという言葉を聞いただけでヨダレが出る」というのもわかる。
非常に濃厚な味と風味がある。
ワテクスはどうだったかと言うと、普通に好きであった。
最初、そのクセのある風味に驚くが、一口ごとに後を引く。
なんというか、とにかく絡みつくような旨さなのだ。カラミティブラスト並みに絡みつく。
そしてごはんも進む。
一言で言うならば、「羊肉を10倍乳臭くしたような味」である。
だからヤギを食べられるかどうかの大前提は、「羊肉(マトン)が好きかどうか」だと思います。
「マトンは苦手だけど、ラムなら食べられる!」という人は絶対無理だと思うので、やめておきましょう。
むしろラムよりマトンのほうが断然好き!」という人、そう、ワタクシオユキのような人はぜひ挑戦してみましょう。

ヤギ汁はフーチバー(沖縄よもぎ)を薬味として入れて食べるのも一興。
フーチバーの苦味がヤギ汁の甘い香りとよくマッチいたします。
ヤギ汁は汁が非常に濃厚だし、ヤギ肉そのものもとても柔らかくておいしいです。
ホロホロのお肉は骨までしゃぶりたくなります。

こちらは「ヤギそば」
ヤギ汁に麺を入れたもの。こちらもおいしい。
しかしオユキはヤギ汁定食をおすすめいたします。
なんてたって、ヤギ汁は白いごはんとの相性がバツグンだからです。
すっかりヤギにはまってしまったワテクシは、夜に再度訪問いたしました。

夜は居酒屋になるのでメニューが変わります。
やはり、ヤギ汁ときたからには次は「ヤギ刺し」これしかない!!
メニューには載っていませんが、ヤギ刺しを注文。

そしてやってきたヤギ刺し。まんま肉である。
意外に思う人も多そうだが、実はヤギ刺しの方がヤギ汁より圧倒的にクセが無く食べやすい。

生姜を薬味に醤油で食べる。コリッとした歯ごたえがある。
決して柔らかい肉ではないが、噛めば噛むほどに味が出てきておいしい。
これはビールだ!いや、泡盛か!?どちらもいい!
ヤギ汁が大丈夫だったオユキにとってはヤギ刺しは臭くもなんともなかった。
クセは圧倒的にヤギ汁のほうが強烈である。
ヤギに興味のある人はまずヤギ刺しにチャレンジするといいかもしれない。

おいしく食べていると、お店のマスターがやってきた。
ヤギ刺し、食べられますか?」と聞いてきた。
( ゚ω゚)え? 普通においしいですけど。。」と答えたら少し驚いた様子だった。
話を聞くと、観光でやってきた人の殆どは注文しても食べることができず残してしまうとか。
オユキが思うに、このお店のヤギ刺しは臭みが少なく非常に食べやすいです。
にも関わらず、やはりヤギ独特の香りはあるわけで。
珍味や変わったものが大好きな人以外は軽い気持ちで手を出さないほうが良いのかもしれません。

他にもメニューは色々ありましたが、オユキが気に入ったのは「魚のマース煮
沖縄って塩(マース)で煮物を作ることが多いんですよねえ。
固くて崩れにくい豆腐と、魚を塩で煮たマース煮はまさに泡盛との相性バツグンの一品でした。


さて、最後に紹介するのは「車えび食堂 伊豆味店
※こちらも残念ながら、既に閉店された様です。

本部町から少し内陸に入った場所にあります。
事前にパンフレットで「おいしい天丼の店」と紹介されていたので行ってみたのですが、、

な、、なんか嫌な予感!! (;´・ω・)
そう、なんか嫌な予感がしたのである。
あまりおいしくないお店が醸し出す独特の雰囲気」を感じてしまったのだ。
活気がないというか、、乱雑というか。。
ちなみに、オユキの「嫌な予感」は8割くらい当たる。
逆に「うまそうなお店の予感」は7割くらいの精度。 ※当社比
オユキは本気で、お店に入るのをやめようか一瞬迷ってしまいました。
しかし、それは杞憂だった。このお店はなんとも不思議な名店だったのだ!!

店に入る。。
活気がない。ほんとにないのだ。
店内はなんだか暗い雰囲気すらあるし、お水を運んでくれるお母さんもなんだか疲れていそうだ。
しかし入ったからにはメニューを頼む。
「上天丼を。。(;´・ω・)」 「(´・ω・`)はい。。。」
やはり活気なし!!調子でも悪いのだろうか。
失敗したかなあ。。と不安になるワテクシ。

しかし1つ希望があった。
厨房でお父さんと思わしき人物がひたすら天ぷらを揚げているのだが、、
その姿に「職人魂」を感じるのだ。
淡々と仕事に打ち込む職人!そんな空気をビンビン出している。
「出てくる天丼は素晴らしいかもしれない。。それに賭けよう。。」
私は覚悟を決めた。
しかし天丼を運んできてくれた娘さんと思わしき人物も活気のない事といったらまあ驚くほどであった。

「・・・・・ (´・ω・`) ・・・  上・・ 天丼です。。。・・・」
「お、、(;´・ω・)お。。 はい。ありがとう。」


どうしたのだろうか。この一家に何があったのだろうか。
職人魂の塊のようなお父さんが怖いのだろうか。
病み上がりなのだろうか。
80円台の全力ドル円ショートが死にかけているのだろうか。。
色々なことを想像するオユキであった。
しかし運ばれてきた天丼は、

それはそれは素晴らしいものであった!
出てきた天丼は店内の写真メニューイメージと変わらない、いや、イメージよりも立派なものだった。
普通は写真イメージを想像しているとがっかりするものだが、ここは違った。
こ、こいつは本気や。。
そして食べてみるのだが、、
これが実に美味いのである。というか見事であった。
天ぷらというのは非常に難しい部類の料理だとオユキは感じている。
フライは簡単でも、天ぷらは激烈に難しい。
素材、揚げ時間、温度、衣、油、何が欠けても美味しくはならない。
本当に難しくて、オユキも作りたくない料理の筆頭に来る。

そんな天ぷらという強敵であるが、ここの天ぷらは「プロ」である。
素材ごとに適切な揚げ方をされており、火が通り過ぎていないし、かといって生でもない。
素人がプロに対してこんな事を言うのはおこがましいかもしれないが、実に見事である。
海老の頭だけ個別にカリカリに揚げてあったり、芸も細かい。
また出汁もとても美味しかった。
甘すぎず、しっかりとした濃い口の出汁で、天丼に最適のものだった。
うまい旨い美味い!!

気が付くと、海老の頭も残さずにぺろりと平らげていた。
なぜ沖縄にこんな、おいしい天丼屋があるのだろう。
江戸前に負けないおいしい天丼である。
しかしこのお店の活気の無さは一体なんなのだろうか?
美味さと活気の無さの反比例度選手権でインターハイに出れるのではないだろうか?
こんなにおいしい天丼を出してくれるのに、店の雰囲気で損をしている気がしました。
天ぷら一筋の職人であるお父さんは「天ぷらがうまければ客はわかる。店はこのままでいい。
という方針なのだろうか?それに反発するお母さんと娘がテンション激下がり状態なのだろうか!!
いや、娘さんは受験勉強もしたい年頃、お店の手伝いに気が乗らないのはわかる。
また年齢的にお客の前に出るのが恥ずかしいのも理解できる。
しかし、お母さんのテンションまで低いのはなぜなのだろうか!!
やっぱりドル円のショートが死にかけ
こんなに色んな事を想像しているのに、実は全員近所の雇われ人でなんの血縁関係も無かったりするのだろうか!!
お店を出るとき、一心不乱に天ぷらを揚げるお父さんが振り向かずに「ありがとうございました。」と言った。
職人だあ。(なんか一瞬見えた顔はジャムおじさんみたいだったけど)

こんなおいしい天丼を沖縄で食べさせてくれてありがとうと言いたいのはこっちの方であった。

しかしこの、古いサービスエリアにある食堂のような外観と出てくる天丼とのギャップ。。
途中、車が何台か通りかかり、少し止まってから走り去って行きました。

しかしその気持ちはわかる。
正直この店の天丼のクオリティーは店の外観からは決して想像できないのだ。
なんか、、イメージと違うね。他の店にしよう。」という会話が走り去る車の中で繰り広げられていた可能性は極めて高い。

だがオユキは断言しよう。
ここの天丼は見事である!!間違いない!食べてみてくれ!」と。
もしこの店に興味を持って、外観を見て迷った人がいたならば、私は言おう。
迷うな!!食らえ!!」と。(勇次郎風)
そんな不思議な名店、車えび食堂伊豆味店の紹介でした。

( ^ω^)/˜˜˜ バイビー

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