以前NHKで「世界の名建築100選」という番組があったそうで、見たくてしょうがないのですが2010年の再放送も見逃してしまいました。(つω-`。)
悔しいのでNHKのホームページで番組内容などを調べていると、なんと100選のうちの1つに和歌山県の根来寺(ねごろじ)の大塔が入っているではありませんか!
世界の名建築と言うたらサグラダ・ファミリアとかサン・ピエトロ大聖堂とかクッパ城とかホグワーツ魔法魔術学校とかそういうのをすぐに連想してしまいますが、こんなに身近な場所にもあったのです!
てなわけで早速偵察に行って来ました。
場所は和歌山県北部でございまして、ここらへんをドライブなどしておりますとカーナビに「根来寺」という場所が表示され、前々から気になっていたお寺でもありました。
非常に広いお寺で、昔は入り口の大門と本堂まですべてが寺の土地だったのでしょう。
しかし今では大門から境内までは道路で整備され、大門のみ隔離されたような状態になっています。
京都の南禅寺の三門を髣髴とさせる非常に大きく立派な大門。
歴史を感じさせてくれます。趣があっていい( ^ω^)
こちらは江戸時代末期1850年の建立です。
ワテはこういう建築物はいつまでも見ていられます。(-ω-)
花見ならぬで建築見で酒でも飲みたくなります。
ここから道路をさらに数百メートル進みますと、根来寺本堂の駐車場まで行けます。(駐車場は無料)
駐車場で車から降りるとあらやだ、かわいらしい生物が。
ニャムチュウ( ^ω^)
寺や神社にはニャンコがつきものってくらい寺にはニャンコが多い。
さむネコ(=・ω・)(・ω・=)さむニャン と寄り添っている。なんともかわいらしい。
ニャムチュウに癒されて境内を本堂のほうへ登っていきますと、今度はウサギがあらわれた!
舌をベーってしてそこから水を出してはる。
なんか妙にリアル寄りでちょっと剥製の様なグロさも感じさせる。。
そうだ今年は兎年だ!ってことは来年は蛇になるのか!
しかし自分が気になったのはウサギ様の後ろに座っていらっしゃるお方。
お地蔵様でいらっしゃいますが、そのお供え物が、、
明治 おいしい牛乳! かわいい!
また表情が良い。よく見るとまさに今「いただきます」って言っているようだ。
牛乳で大満足のお地蔵様がちょっとツボにはまり、しばし笑わせて頂きました。
さて脱線はここまでにして、根来寺の大塔!
奥に見えるのが大塔でございます。
ここで根来寺の歴史を簡単に。
開祖は覚鑁(かくばん)という僧侶で、1126年にこの地に神宮寺を建てたのがが根来寺の起源だそうです。
この方は同じく和歌山にある高野山で修行をしていましたが、名声が上がるにつれて高野宗徒との間に不和を生じ、1140年に根来に移りました。
僧侶を食べる手段としか考えない信心の薄い僧侶や、権力に目を眩ませる上僧ばかりの現状を嘆き、それが不和を生んだようです。
弘法大師ゆかりの高野山で修行した方なので、当然根来時も真言宗系でございまして、覚鑁が新たに新義教学を確立したということで新義真言宗総本山となっております。
1143年に覚鑁は亡くなりますが、その後も「学問の根来寺」としての地位を築き栄えに栄えました。
堂塔2700寺領72万石、全国から学問を志す僧侶が集まったそうです。
警護のための僧兵の勢力も強大となり、これを恐れた秀吉によって攻められ、一部の寺院を残して他はすべて焼き払われてしまいました。(1585年)
大塔・大師堂意外は江戸時代徳川氏の外護を受けて復興しました。
ふーむ(-ω-) 僧侶との対立と言うと信長を連想してしまいますが、秀吉にもそんなことがあったのか。
なんか秀吉らしいなあ。ますます嫌いになりました。w
(東北にルーツを持っているオユキは、駒姫の惨い処刑の件もあり、秀吉が基本的に嫌いです)
昔は比叡山、高野山、根来寺、という様な大仏教勢力だったのですね。
大塔の見学料は500円です。(2011年時点)
手前の建物が大塔、奥の建物が大伝法堂です。(ちなみに大伝法堂は1827年の再建)
うーん。素晴らしい建築美でございます。
桜の季節ならなお美しい事でしょう。
※桜満開時期の根来寺は入場不可能なほど混雑します
この大塔は高野山金剛峰寺の根本大塔を彷彿とさせます。
そういえば高知県足摺岬の金剛福寺にもこのような、上が円形になっている塔がありました。
下層が四角、上層が円形の建物は真言宗系の特徴なのでしょうか?
細かい木の組み合わせも美しい( ^ω^) さすが世界の名建築。
内部にはさらに円形の内陣がありまして、その中にお仏像様がいらっしゃる。
当時の建築技術の高さを感じます。
ふすまもちゃんと円形になっているんですねえ。凄い職人技でございます。
この大塔は1547年頃に施工されたようで、根来寺開山当時からあったわけではないようです。
焼き討ちされてしまった数々の仏閣が現存していれば、間違いなく世界遺産認定されていたことでしょう。
残念な事です。
さて、大塔の隣にある大伝法堂も見学します。
良いでございますね。ここで桜の季節にお花見をしたい。。
酒飲んで肉食いながら。。 バチアタリメ!(-ω-)
内部に入って天井の美しさに驚いた!
格子の中の1つ1つの模様が美しく、一つとして同じものがありません。
すべて円形で描かれていて、ワイが好きなゲームのMYST3のシンボルを思い出しました。
(※ MYST3 より)
MYST3のシンボルにはそれぞれ意味がありましたが、大伝法堂の模様にもそれぞれ意味があるのでしょうか。
そして天井の模様の下にはまさしく真言密教らしい秘術の道具らしきものが。
阿闍梨~~ って感じがいたします。
空海がここでなんか儀式やってそうなイメージ。
これはインディージョーンズ最後の聖戦にも出てきました。
この中の1つだけが真実の聖杯で、間違ったもので水を飲むとこうなります。
この大日如来の前で真言密教の僧侶が過酷な修行を積むのです。
それだけ過酷な修行を積めば、上の写真のようになってしまうということもありえるのです。
(※ありえません)
建物内部から見える外の景色も風情があり、なんとも心地よい( ^ω^)
ちなみに大伝法堂の前にあった手水舎のドラゴンがニャロメに似ていてかわいかった。
世界の名建築を堪能した後は少し離れた場所にある光明真言殿へ行きました。
こちらの内部も大塔見学のチケットで一緒に見学することができます。( ^ω^)コスパヨシ
光明真言殿には美しい中庭がありまして、すぐ側には池もあります。
この池に張り出した茶室のような魅力的な建物は聖天堂といいまして、光明真言殿の内部から渡り廊下を通って内部を見学することができます。
では実際に行ってみましょう。
あ、どこかに似ている。高野山金剛峰寺に似ています。
やはり宗派によって建造物にも一定の特徴が出てくるのでしょうか?
美しい中庭。石庭です。
石庭は砂紋が美しい。でも毎日手入れするの大変だろうなあ。。
でもネコが上で寝ていると可愛いんだよなあ。
なんてな事を考えながら更に奥へと進む。
するとやって来ました聖天堂。例の茶室みたいな建物でございます。
聖天尊を安置しているから聖天堂らしい。
ここから見る池もまた美しい。
ここで茶を飲んで桜餅道明寺でもいただきたいねえ。
と、横を見るとなにやらありがたいものが。
大聖歓喜天招福護符
なにやらとってもご機嫌そうな名前の神。
祝福が与えられそう。
ってことで買いました。 ( ・ω・)つ\100 チャリン♪
途中渡り廊下には井戸があったり。
今日まで続く過去のお札がたーくさん貼ってあったり。(すっごい古いのもあった)
見所は他にも沢山ありました。
本堂もやはり天井の格子、装飾、など美しい。
床も継ぎ手がたくさんあり、職人芸を感じる場所が建物の随所に。
光明真言殿での参拝・見学を終え、最後に開祖覚鑁の御廟所(つまり墓)のある奥の院へ行きました。
奥の院へ向かう途中の納骨堂。その奥に見えるのが先ほど紹介した大塔です。
さらに道を進みます。
どぅおっ!
奥の院へと通じる道を歩き始めてそこだけ空気がまったく違うことに気が付きました。
なんというかクラクラする。
自分が今までこのクラクラ感を経験したことがあるのは伊勢神宮、天岩戸、那智の滝、羽黒山などです。
いわゆるパワースポットってやつだよね。確かになんかクラクラする感じするのよね。
こういった場所は磁場が強いのかもしれません。
脳波とか耳管になんらかの影響を与えるのだろうか。
いずれにしてもそういう場所は霊験あらたかなことが多いようです。
それにしても心地よい( ^ω^)
木漏れ日がやわらかく、周囲はひそやかな空気に満ちています。
やはり良い。こういう神聖な空気に満ちている場所は大好きです。
覚鑁さんのお墓は盛り土のお山。昭和天皇のお墓を思い出しました。
墓の形式というのも宗派ごとに違いがあるのでしょうか?
覚鑁は一体どんな人生を生き、何を見たのだろうか。
いろいろなことに想いを馳せます。
そしていろいろなことを考えているうちにお腹がすいてきました。。
(´・ω・`) グー・・・
そうだ駐車場の奥に売店があった!
おでんを注文し、おいしくいただきました。
( ^ω^) 味がよくしみとるわ。
根来寺には更に多くの寺社仏閣があり、今回周りきれなかった場所もまだまだあります。
和歌山県に行く機会がある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに桜の季節はあまりにも沢山の人が来ますので、車での来場はおすすめできません。
平日ですら駐車場に車を停めることは困難で、休日など近くに寄ることもできないでしょう。
あえて桜の季節を外したほうが、楽しめるかもしれません。
おまけ写真。
ワイが乗ってたw650。(今は手放しました)
とにかくおっさんお爺さんホイホイのバイクで(戦後間もない頃のメグロとかその後のw1など乗ってた世代が必ず食いつく)、根来寺に行った時もお爺さん2人に話しかけられてこのバイクについて10分ほど話し込んだ記憶がございます。
エンジン最高、車体軟弱、という何とも困った可愛いバイクでございました。
と、いう事で根来寺の記事でごぜえました。
それではみなさん、ごきげんよう! ( ^ω^)/˜˜˜
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