と、言うわけでやってまいりました北海道は留萌駅!( ^ω^)/
ど、どういうわけや。。(´Д`;)・・・
留萌(るもい)はここらへん。北海道の沿岸部西側。真ん中よりちょっと上。
高速道路はないし、なかなか行かない(行きにくい)場所なんですよね。
留萌は戦前までは鰊(にしん)がたくさん獲れて、炭鉱も多くそれはそれは大いに栄えたそうな。
しかしながらその後炭鉱も鰊の漁獲量も減少。
今ではかつての繁栄を匂わせながらも、どこかさみしい雰囲気の漂うなんとも言えない味のある町となっています。
曇り空の似合うなんとも言えない空気。
オユキの中では昔PS2の「侍」というゲームのフィールド音楽が流れます。
↓コレ
あのさみしげなBGM。
留萌自体がなんか、色あせた写真の様な趣があって映画に出てきそうな感じ。
鰊の漁獲量は減ったとは言え、今でも現役バリバリ漁港の町。
おいしい海産物を安く食べることが出来るので、なかなかの穴場だとも思います。
で、なぜ留萌にやってきたのかと申しますと、ズバリ「にしんの親子弁当」なんです。
にしんの子は数の子です。
そしてにしんの親は、甘露煮でにしんそばに入ってるあれ。
それを両方乗っけたお弁当が留萌駅で購入できるのです。
「別に?それほど食いにいくほどじゃないのでは?」と思うでしょ。
いやいや、実はそのお弁当に乗っている数の子が塩漬けじゃない数の子なんです。
普通数の子って塩漬けのものしか手に入りませんよね。
それは足がウサインボルト並に速いからです。
塩漬けの数の子も勿論おいしいし、オユキも大好きです。正月の定番ですね。
でも、留萌駅のにしんの親子弁当には塩漬けではない数の子が乗っかっています。
それはなかなか食べられるものではないのです。
で、わざわざ留萌に来たというわけ。
しかし!このお弁当はちょっと買うためのハードルが高い。
というのも保存用塩漬けではない数の子は足が早いため、作り置きが出来ないのです。
だから、前日までの事前予約が絶対に必要。
なのでまずは、、
①JR留萌駅に行く (駅舎も良い感じでしょ)
② 駅構内のそば屋を見つける
③{前日までに}そば屋でにしんの親子弁当を買いたいと頼む(買いたい時間も指定)
ここまでやらんと買えないのでございます。うーん。ハードル高し。
ちなみに直接行かなくても、前日までに電話予約することもできますよ!
④※オプション※ そば屋でにしんそばを注文する{報酬:おいしい(マジカ10%上昇)}
せっかく鰊で有名な留萌に来たのだから、ぜひにしんそばを食べたい。
これがまたおいしいの。
鰊の甘露煮って固くてあまりおいしくないのが多いと思いませんか?
そのせいで、そば屋でもにしんそばはマイナー。
「え~!?天ぷらそばのほうがいい~。」などとクソ生意気なことを言う人が多いのも頷ける。
ところが、やっぱり留萌。駅構内の立ち食いそば屋と言えどもその鰊はうまい。
柔らかくて、身がおいしい。うん、にしんそばうまい!
濃い目のおだしとの相性も良い!食わなきゃアホや!
ちなみに立ち食いそばと言っても、テーブルと椅子もあるのでゆっくり食せます。
そして注文したその日は寝るしかない。待つしかない。
留萌には千望台という留萌市内を見渡せる展望スポットなどがあります。
↑ここらへんやで
夜に行くとこんな夜景が。こじんまりしていて逆に良いね!綺麗。
車やバイクがある人は観光するのもおすすめです。
そんなこんなで次の日・・・
⑤またここに来る
⑥ゲットォォオオ!!!ゲットゲットォォオ!ゲッタァアァア!!
こ、これが夢にまで見てはいないけど、楽しみにしていたニシンの親子弁当!
さっそく空けてみる。
すごく綺麗♪まるでお寿司の折り詰めのよう。
数の子が大きいですね。
他に山菜の煮物としょうが、鰊の甘露煮と錦糸卵、ゆでたまご。
そしてお出汁で炊いたごはんとなっています。
いただきます!( ^ω^)/
うんまい!!
ナニコレ超うまいんすけどなんなんすかコレマジでちょーやばいんですけどぉ!
まずとにかく数の子がおいしい。
一般的な保存用塩漬け数の子はコリコリって歯切れの良い食感ですよね。
あれもオツなもんですが、これは違う。
味付けは薄味で、やわらかくフワフワサクサクしております。
「こ、これは今まで食べたことのある数の子とは完全に別もんやでぇっっ!!」
~にしんの親子弁当について、 ガイウス・ユリウス・カエサル
本当に別物です。なんか違う何かです。ってかこれが本物の数の子なのか!
ミョウバンウニと塩水ウニの違いを知った時の様な感動やでえ!!
なんておいしい!( ^ω^)
甘露煮もまた絶妙なんですよ。柔らかくて味付けが濃すぎない。
ものが良いから薄味でも旨味が口の中に広がる。
下のごはんも少し薄味なんだけど、これがまた素晴らしい塩梅で相性抜群なの。
うまい。ウマイウマイウマイ!
正直、オユキはここまでお美味しいと思っていませんでした。
舐めてました。ホンマスンマソン(。-`ω-)
驚くほどおいしかったので、ブログに書いたわけです。
はっきり言って量は少ない!値段も特別安いわけではない。(890円※2015年)
いや、しかしこのクオリティを考えるとむしろ安い。
正直1個しか買わなかったのが悔やまれる。
1人2個は食べたくなります。
これは死ぬまでに絶対に一度は食べておきたいお弁当です。
「保存用に塩漬けしていない数の子ってこんなにおいしいんだ。。」
オユキはそう思いました。
やはりかつて鰊で栄えた町の鰊は伊達ではなかった。。
留萌のみならず、北海道西海岸沿いは鰊の大漁で大きく栄えたそうな。
石狩のあたりも鰊がたくさん獲れたのでしょう。
留萌の近く、道の駅おびら鰊番屋には昔の番屋(住み込み漁業施設)が保存されています。
何百人もの猟師達が住み込みで衣食住を共にし、
飽くることなく鰊を獲りまくったことでしょう。
その結果、大富豪になる番屋の主人がたくさんいたそうな。
豪農ならぬ、豪漁??
小樽のすぐ近くには「銭函(ぜにばこ)」という地名もありますからね。
それはそれは栄えていたのだろうと想像できます。
きっとたくさんの出稼ぎ労働者が夢見て北海道にやってきた時代だったのですね。
当時は社会保障なんてものもほとんどないし、開拓時代の北海道ではタコ部屋労働などで労働者を酷使して、その上で富豪も生まれたわけですから、決して単純に良い時代ではなかったのでしょう。
でも、その活況、盛況、繁栄、当時のことに思いを馳せるとノスタルジックな気分になります。
当時の鰊で繁栄しまくった北海道を描いた映画とか誰か撮ってくれないかなあ。( ^ω^)
と、まあ長くなりましたが、そんなこんなでかつての繁栄に思いを馳せながら食べる鰊弁当の話でした。
留萌に行く機会がある方は、ぜひ前日の予約で鰊の親子弁当を食してみてくださいませ。
それではみなさん、ごきげんよう。( ^ω^)/˜˜˜
「ところで、ニシンって響き、毒物のリシンに似てね?」
~ニシンについて、 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
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